【知っておきたい】お金を無駄にしない、専門家が語る風邪、頭痛薬の正しい選び方

viral

20090320_993812

突然の風邪に腹痛、頭痛……。身体に何らかの異変を感じたとき、薬局やドラッグストア、コンビニに薬を買いに行く人は多いはず。でも一体なぜ、数ある商品の中からその薬を選んだのか、自信を持って説明できる人は少ないのでは?

『薬局で買うべき薬、買ってはいけない薬 よく効く! 得する! 市販薬早わかりガイド』
「市販薬は最低限の知識をつけるだけで、驚くほど賢い買い物ができます。逆に言えば、知識をつけなければ、いくらでもムダな買い物をしてしまうということ。知名度やイメージで薬を選ぶ時代は終わりました」
と話すのは、発売2ヶ月で6万部のベストセラーとなっている『薬局で買うべき薬、買ってはいけない薬 よく効く!得する!市販薬早わかりガイド』著者でサイエンスジャーナリストの中川基さん。
そこで今回は市販薬の中から、私たちがお世話になる機会が多い頭痛薬・風邪薬の正しい選び方を教えていただきました。

頭痛薬の選び方:“市販薬最強”はロキソプロフェンナトリウム

薬局やドラッグストアで「内服用痛み止め」として売られている頭痛薬。医療用医薬品用語でいうと「解熱鎮痛薬」と呼ばれ、用法や種類もさまざまですが「薬局で買える薬に限定すると、わずか数種類の成分しかないため、医薬に詳しくない方でも覚えきれます」と中川さん。
成分をいくつか見ていきましょう。

・アスピリン(アセチルサリチル酸)
「鎮痛効果は並といったところ。ただし、あの『バファリン』(ライオン)でさえ胃への負担がゼロではなく、胃の弱い方は注意が必要な成分です」(中川さん、以下同)
⇒商品例:バファリン(ライオン)、バイエルアスピリン(佐藤製薬)
・アセトアミノフェン
「鎮痛作用も解熱作用も高く、副作用もまずない、と良いことずくめな成分。十数年前からアスピリンを押しのけて、『解熱鎮痛成分といえばコレ!』と定番の位置にある薬です。注意点としては風邪薬にも多く含まれているので、頭痛薬に加えて風邪薬を飲んで……となると許容量を超えてしまうことも。飲みすぎると毒性を持つので、分量には気をつけてください」
⇒商品例:タイレノール(ジョンソン・エンド・ジョンソン)

・イブプロフェン
「アスピリンより強い鎮痛効果がありますが、そのぶん胃への負担も強いので、説明書通りに食後に服用するなど注意が必要です」
⇒商品例:イブクイック(エスエス製薬)
・ロキソプロフェンナトリウム
「2011年から薬局で売られるようになった成分で、現在薬局で買える痛み止めの中では最高の効力を持っています。そのため他の成分とは取り扱いも異なり、薬剤師不在の場合は購入できない第一類医薬品として販売されています」
⇒商品例:ロキソニンS(第一三共ヘルスケア)
この他にもイソプロピルアンチピリンやエテンザミドなどの成分があります。ただし、それぞれに特徴があり、体質によっては飲まないほうがよいものもあります。詳しくは本書をご参照ください。

偏頭痛は専門医に薬を処方してもらおう
読者の中には偏頭痛を止めるために、頭痛薬を飲んでいる人もいるのでは? しかし中川さんは「偏頭痛に効果のある薬局薬は皆無です」とバッサリ。では偏頭痛持ちとしては、どうすればいいの?
「アスピリンやアセトアミノフェンなどは『効果がゼロではない』という程度。偏頭痛は血管拡張性頭痛と言われ、診断は難しいのですが、ある程度原因も治療薬も確立された症状なので、専門医の診断を受けた上で、ご自身に効く薬を処方してもらうのが得策です。『日本頭痛学会』の認定医を検索し、最寄りの病院を探してみてください」

風邪薬の選び方

どこに行っても多種多様な商品が山積みにされていて、どれを選べばいいのかわからない……と悩んでしまうのが風邪薬。なんとなくCMで目にしたものを探して買ってみるものの、果たして効果のほどは?
「抗生剤は体に入れると細菌だけを殺してくれます。一方、細菌ではない病原体やウイルスにはまったく効果がありません。大部分の風邪はウイルス感染症なのですが……。さらに各ウイルスには数百の型があり、複合感染の可能性もあり、組み合わせは無限にあるといえます」
あくまで、市販の風邪薬は風邪による不快な症状を抑えるために存在するものなのだとか。

「風邪薬に含まれているのは抗炎症剤(NSAIDsなど)や抗ヒスタミン剤、鎮咳・気管拡張剤、去痰剤の4成分。飲んでもウイルスや菌を殺すわけではなく、症状を抑えるものだと考えてください。逆に成分をたくさん詰め込んだ風邪薬は成分同士がケンカし合って、風邪を悪化させかねないものも多くあります」
風邪の症状を緩和したいときには、基本の4成分が含まれたシンプルな風邪薬を選ぶのが一番賢いといえるでしょう。
この他にも、第1章では鼻炎薬や湿布薬など私たちにとって身近な市販薬、第2章ではドラッグストアにあふれる生活用品、第3章では化粧品・サプリ、第4章では男性向けケア用品の選び方が詳しく解説されています。「意味のある薬選び」をしたい方は一読してみては?
【教えてくれた識者】
中川基さん
サイエンスジャーナリスト。早稲田大学本庄高等学院スーパーサイエンスハイスクール指導員。著書に『ニセモノ食品の正体と見分け方』(宝島SUGOI文庫)など。ビジネスジャーナルでの連載「薬局の歩き方」も人気。

この記事を読んだひとは、こちらも読んでいます